ぜ、あなたがTOEICを勉強しているのになかなかスコアが伸びないのか。単語をたくさん覚えて、文法問題を多く解いているのに点数が上がらないのはなぜか。それは、ズバリ、英文を正しく読めていないからです。

つまり、英文を正しく読めるようになれさえすれば、あなたのTOEICのスコアは確実に上がっていきます。英文を正しく読む力=英文解釈はTOEICの学習においてもっとも熱意を注ぐべき項目です。そして、「英文解釈」はコツさえ掴めば誰でも確実に出来るようになるものです。

しかし、TOEICにおいて英文解釈の勉強の必要性について語られることはほとんどありません。それはTOEICという素材を使って、英文を読む技術を体系的に教えるのが困難という理由と、TOEICの参考書で英文解釈のような効果はあっても即効性が乏しいものを扱っても売れにくいという出版社側の理由があるからです。

ただ、英文解釈はTOEICでスコアを確実に伸ばしていくためには本当に必要です。この記事ではその理由「なぜ英文解釈を勉強することでTOEICのスコアが上がるのか」について、書いていきます。

TOEICとは

そもそもTOEICは、オフィスや日常生活における英語によるコミュニケーション能力を測定する試験で、その中でもTOEIC® Listening & Reading Test」はビジネスや日常生活において、相手の意図を誤解なく正確に聞けて読み取れることを確認する試験です。そして、この傾向は年々ましています。

実際、TOEICは改編以降、PART5の文法・語彙問題の数が減り、PART6・7では文章量が増えました。さらに文選択問題(PART6)や位置選択問題(PART7)など正確に文意が取れていないと正解が導き出せない問題が追加され、より正確により素早く文章を読む必要が高まりました。

特に文選択問題(PART6)や位置選択問題(PART7)が出題されるようになったことにより、これまでスキミングやスキャニングなどのテクニックに頼り切って問題を解いていた人は軒並みスコアが下がる結果になっています。

テクニックにあまり頼らずにリーディングでスコアを伸ばすためには、英語を素早く正確に読む力を鍛えるしかありません。そして、そのための一番の方法が英文解釈なのです。

英文解釈とは

英文解釈とは、英語が日本に入って来て以降、数々の賢人たちが苦心してまとめ上げた英文を正しく読むためのルールのことを言います。そして、これは英語を母国語としない人が言語を学ぶときにおいて唯一万人効果がある方法です。

英語圏に留学し、何百・何千時間と英語のシャワーを浴び、何百・何千万語もの多読をすれば英文解釈を勉強するよりも正確で正しい読解力や聴解力がつくかもしれませんが、それが出来る人はほんの一握りですし、そんなものは方法論でもなんでもありません。

それに英文解釈は集約されたルールを学ぶため、英語のシャワーを浴び続けるよりもアリえないほど量を多読するよりも遥かに短期間で成果を上げることが出来ます。

TOEICという狭い範囲においては、出題される表現を全て丸暗記しするという方法を採ることは不可能ではありませんし、ある程度の表現は丸暗記したほうが効率よくスコアを上げることは出来ます。

しかし、これを試験範囲全てで行うのは愚の骨頂ですし、試験の本質から外れてしまいます。また、傾向が変わればもう一度最初から覚え直しということになります。さらに、思って以上に膨大な時間を有することは想像に難くありません。

バイリンガルと同時通訳

英文解釈の話をすると必ずネイティブは英文解釈などしないという批判を受けますが、これは間違っています。ネイティブは意識をしなくてもいいぐらい文法や英文の読み方が身に付いているので意識に上ってこないだけです。そもそもネイティブやバイリンガルはクリティカルエイジ(言語獲得および第二言語習得における臨界期)以前にその言語に触れていたため、その言語を扱えるのであって、大人になった我々が同じように学習するのは不可能です。

また、同時通訳などのも一般書籍で通訳トレーニングとしてサイトトランスレーションなどが紹介されている為、前から訳しているように思えますが、実際はキチンと意味のまとまりまで聴いてから、(意識しているかは別として)返り読みをして正しい訳を言っているのであって、前から訳しているのではありません。

実際、一般書籍のサイトトランスレーションは一般レベルに下げるために、スラッシュがかなり細かく打たれていますが、本物の通訳トレーニングではキチンと意味のまとまりまで区切られています。

誤解が起きないように補足しておくと、同時通訳者がネイティブと普通に話をする分には英語を英語として理解して会話をしていますが、通訳の仕事になると、「英語⇒日本語」のプロセスで正確に訳さないと行けないためにこのようなことを行っているということです。

バイリンガルの場合は、「英語⇒英語」で処理をして、「英語で得た情報⇒日本語」というプロセスを取るため、細かなニュアンスが抜け落ちたり、意味が正確ではないということが起きます。これは、バイリンガルと同時通訳が全く別の頭の使い方をしているために起きる現象です。

英文解釈を勉強してTOEICで得られるメリット

英文解釈を勉強してTOEICで得られるメリットは次のものがあります。

  • Part5において英文構造がひと目で分かるようになる。
  • Part7において何度も本文を読み返すことが無くなる。
  • リスニングにおいて正確に意味を理解できるようになる。

もちろん、これ以外にも副次的効果は色々とありますが、特に効果を実感しやすい項目をまとめました。

英文の構造がはっきりと分かるようになる

英文解釈の一番わかり易い効果として、Part5において英文の構造がはっきりと分かるようになるということがあります。

例えば、

The managerial meeting to address concerns over the new initiatives (———) underway at 3 p.m. in Conference Room B.

(A)are getting
(B)gets
(C)to get
(D)getting

引用元:新TOEIC TEST 900点特急

という問題があった場合、

英文解釈で文を読むための”ルール”この問題の場合だと「前置詞のついていない最初の名詞が主語になる。」「<前置詞+名詞>は修飾語句になる。」のたった二つを知っているだけで文構造である「The managerial meeting  (———) underway at 3 p.m.」を見抜くことが出来ます。

ここまでくれば、後は中学英語で解けます。英文には主語と動詞が必要ですが、この英文には動詞がありません。なので、(———)には動詞が入ることが分かります。この時点で、動詞になれない不定詞の(C)to getと現在分詞の(D)gettingが消えます。次に、主語がThe managerial meetingなので、複数形である(A)are gettingも消えて、(B)getsが正解になります。

英文解釈をしっかりとすると、(問題によっては)ほとんど読まずに形だけで解答を導き出せるようになります。

Part6・7において何度も本文を読み返すことが無くなる


TOEICで時間が無くなる一番大きな原因はPart7において、何度も本文を繰り返し読み返しているということがあります。これは解答テクニックによってある程度は軽減することが出来ますが、英文を一回で正確に意味をつかめるようになることが一番ですし、解答テクニックではどうしようにもならない問題もあります。

例えば、新しく加わった与えられた英文を本文のどの位置に挿入するかを問う「位置選択問題」や「What does the article suggest about—-?」といったような本文から推測して答えるような問題はスキミングやスキャニングではどうしようにもならないのできちんと本文を読んで解く必要があります。

また、これ以外の問題についても、TOEICは改編以降、出来るだけ本文を読んで答えるという方向にシフトしてきているのは明白であり、英文解釈を学んで一回で正確に意味を理解し、回答するというスタイルに変更していかなければ、今後のTOEICで高得点を取ることは不可能になります。

リスニングにおいて正確に意味を理解できるようになる

英文解釈がリスニング及ぼす影響は基本的にはリーディングと同じです。我々ノンネイティブは英文を「英語⇒日本語」というプロセスを経て処理しています。そして、これはリスニングでも同じで聞こえてきた音を頭の中で「英語⇒日本語」の処理を行っています。

なので、この「英語⇒日本語」=英文解釈の能力を高めることによって、理解がスピードが上がりより正確に意味が分かるようになります。

リスニング力を付けるためには英文解釈の勉強以外にも「音を聞き取れるようになる練習」や「聞き取れた音を一時的に記憶しておく練習」なども必要になってきますが、それでもリスニングにおいて、英文解釈の能力が占める割合は高いと言えます。

英文解釈の勉強法

英文解釈の勉強は非常にシンプルで基本的なルールを覚えた後に問題演習などを通してそのルールを定着せさていくと同時に細かなルールの運営方法を学んでいくことです。

具体的には「英文読解入門基本はここだ!改訂版」で英文を読むための基礎を学び、「魔法の英文読解ノート」で実際の英文でどのようにルールを適用させるかを学び、「英文読解問題精選」で仕上げるのが今現在最も最速で英文解釈をマスターする方法です。

この3冊の参考書は、親和性がとても高いのが特徴です。英文解釈の参考書は色々と出ていますが、親和性が高いものを使っていかないと記憶の定着や技術の習得という面で、効率が非常に悪くなります。逆に親和性が高いものを使うと何度も同じ技術を違った形でスパイラル的に繰り返すことになるので圧倒的に技術の習得スピードが上がります。なので、上記の参考書を使わない場合でも同じ方法論を採用している参考書を使って勉強しましょう。

英文解釈の参考書は無意識レベルまで落とし込まないと効果を実感することは難しいので同じ参考書を最低でも5回、「英文読解問題精選」等のハイレベルのものに関しては10回は読みましょう。

この際、問題を解こうとする必要は全くありません。問題文を読んですぐに解説を読み、英文を読むための頭の使い方を脳にトレースする感覚で何度も繰り返し、そして、スピードをあげて読みましょう。多少理解が出来ていなくも、何度も繰り返し読んでいる内に必ず内容が身に付きます。


※英文解釈を動画で学びたいという方や英文解釈が苦手という方は「スタディサプリ」を使うという選択肢もあります。スタディサプリは予備校の授業をパソコン・タブレット・スマホをみることが出来るアプリです。こちらは関正生先生や肘井学先生など人気講師の授業動画が見放題となっており、文法や読解等を基礎から東大レベルまで学ぶことが出来ます。なので、参考書で勉強するのが苦手な方は是非使ってみてください。

まとめ

いかがでしたか?今回は「英文解釈がTOEICに必要な本当の理由と具体的勉強法」についてご紹介しました。英文解釈を勉強すると、即効性はないですが、TOEICのスコアは必ず伸びます。なので、面倒くさがらずにしっかりと勉強していきましょう。