「前置詞はもうお手上げだ。」

という方は多いと思います。

実際、TOEICの高得点者に聞いてみても、
「前置詞」は苦手という人は非常に多いです。

そもそも前置詞とは名詞の前におかれて、
句を作る働きをする語の語を言います。

では、なぜ前置詞は難しいとされているのでしょうか?

前置詞が難しい理由

1.日本人とアメリカ人の発想の違い

前置詞が難しい理由の一つに、
日本人とアメリカ人の発想の違いがあります。

例えば、
「太陽は東から昇り、西に沈む。」
というような英文があった場合、

日本人的な発想でいけば、
The Sun rises from the east and sets to the west.
としてしまいがちです。

しかし、

正しくは、
「The Sun rises in the east and sets in the west.」
になります。

from」や「to」が間違いの理由は簡単で、
fromは物事の起を表し、toは到着を表しますが、
東や西を一点として捉えることが出来ないからです。

では、なぜ「in」が使えるのかというと、
それは「in」が持つ性質にあります。

そもそも「in」という前置詞は、
下記の図のように「空間内」が意識された時に使われます。

The ball in the box.
「ボールが箱の中にある。」
のような使い方ですね。

ただ、この「in」が持つ空間というイメージは、
漠然としていても空間と意識があれば使われます。

例えば、

He is running in the rain
「彼は雨の中を走っています。」
のような雨という漠然とした空間でOKです。

さらにアメリカ人は位置関係を空間と捉える性質があります。

例えば、
He is in the corner of a room
「彼は部屋の隅にいます。」
といったように部屋の隅を一つの空間と捉えています。

ここまでを前提として、
「The Sun rises in the east and sets in the west.」
という英文に戻ると、

東を「in」で表すのは、
東西南北という風に4分割したときの
1つの空間として捉えているためだと考えられます。

2.前置詞の多様性

また、ネイティブといっても
その土地によって意味が変わってくる場合がある。

例えば、「記入する」という単語の場合、

アメリカ英語: fill out
イギリス英語: fill in

となり、真反対の前置詞を使うことになる。

また、アメリカ英語だけを取った場合は以下のような説明もできる。

書類の全部(全項目)を記入する場合は「Fill out」
書類の一部(1項目)を記入する場合は「Fill in」

これらは厳密な区別ではなく、
書類の一部を記入する時にも「fill out」は使われるし、
書類の一部を記入する時に「fill in」を使うときもある。

結局は、どちらを使っても間違いにはならない。

ただ、「Fill out the blank」という表現には、
違和感を覚えるネイティブは多いみたいなので、
「fill in」を基本的には使うのが無難といえる。

この辺りを論じ始めると切りがないので一旦ここで終わりますが、
ネイティブでない我々がネイティブの思考に基づいている、
前置詞を理解するのは非常に難しい
といえます。

前置詞の学習方法

では、どうすればいいのか。

それは、

前置詞の学習はその前置詞が持つ基本的なイメージを押さえた後、
非ネイティブが前置詞の基本的なイメージから理解できない
例外はその都度覚えて行くしかない
ということです。

ただ、ここで朗報があります。

それは以下の3つです。

  • TOEICはアメリカ英語で構成されている。
  • 前置詞の基本的なイメージから大幅に離れた問題は出ない。
  • 例外が出るとしてもビジネスの頻出表現に絞られる。

なので、

TOEICを意識した前置詞の学習は「基本的なイメージの習得」と、
問題演習を通しての「TOEIC頻出のビジネス表現の前置詞を押さえる」ことで、
乗り切ることが可能です。

前置詞のおすすめ本

前置詞の基本的なイメージを押さえる本としては、

表現英文法 増補改訂第2版 [ 田中茂範 ]

が最強です。

この本は「TOEICの学習をサポートする参考書」のページでも扱っていますが、前置詞の説明に関しても他の本(「一億人の英文法」「Forest」「Evergreen」「一生モノの英文法」「表現のための実践ロイヤル英文法」等)と比較しても頭一つ飛び抜けています。

なので、迷ったらまずこの本を手に取りましょう。

ただ、
「表現英文法」は少し細かいので、
もっと気軽に前置詞を学びたいという方は、
以下の本もおすすめです。

ネイティブはこう使う!マンガでわかる前置詞 [ ディビッド・セイン ]
絵で見てイメージ!前置詞がスッキリわかる本 [ Wit House ]
ネイティブスピーカーの前置詞 [ 大西泰斗 ]

の三冊の中から自分にあったものを手にとって見てください。。

この三冊だとオススメは「マンガでわかる前置詞」でこの本が一番イメージと説明のバランスが取れています。

「前置詞がスッキリわかる本」はパラパラとめくって気軽に勉強できるが、記憶の定着という点では弱い感じがある。

「ネイティブ・スピーカーの前置詞」は、大西先生の著作だけあって、面白く内容もいいが、著者のベースがイギリス英語なのが気になる。それにこの本だけ1色刷りで講義調なので読むのに少し時間がかかる。

勉強の合間にサラッと読むことを考えると「マンガでわかる前置詞」に分があります。

次に「TOEIC頻出のビジネス表現の前置詞を押さえる」ということだが、これはPART5・6の勉強(このページを参照)をしていれば自然と身につくので前置詞に絞っての対策は特にありません。

まとめ

前置詞は一旦ハマりだすと抜け出せなくなるほど奥が深く、本格的に勉強をしだすと時間がいくらあっても足りないということは普通に起こって来ます。

なので、TOEICを考えた場合、前置詞は基本的なイメージを時間のある時にパラパラめくるのがオススメの勉強法になります。

繰り返しになるが、あくまでも勉強しようと考えずに風呂に入りながらやお菓子を食べながら等、真剣にならずに勉強しましょう。

とにかく、細かなことは置いておいて基本的なイメージを押さえることだけを目標にしましょう。